神経まで進行した虫歯の場合、神経の治療である根管治療を行う必要があります。 根管治療はご自身の歯を残すための治療であり、非常に重要な治療です。当院では根管治療に力を入れており、患者様の大切な歯を残すための治療を行っています。当院が根管治療に対してどのような取り組みを行っているのかをご紹介いたします。
マイクロスコープによる精密な治療原則:自費治療(一部保険適応)
当院では根管治療にマイクロスコープを使用しております。マイクロスコープとは顕微鏡のことで、肉眼では見落としにくい微細なものを3倍から30倍程度まで拡大することができます。
根の治療は日常的に行われている治療です。しかし根の形状は患者様により異なり、少しの細菌の取り残しがあればそこからまた細菌感染が広がってしまいます。
これまでは歯科医師の経験と勘により根管治療が行われてきました。しかし細菌の取り残しにより完治せず、歯や歯ぐきが痛むなどの症状が起こるため、再び感染根管治療を余儀なくされるということが当たり前のように繰り返されています。
肉眼で見ることが困難な暗くて狭い根管内部の細菌を取り残さないためにも、マイクロスコープを用いた精密な治療が欠かせないのです。
マイクロスコープを使うことで根管内の細部まで確認することが可能であることは、細菌感染の見落としを防ぐことができるため、治療の精度がグンと上がります。
当院ではマイクロスコープを使うことでしっかりとした治療、精度の高い治療を患者様に提供いたします。
CT撮影による画像診断原則:自費治療(一部保険適応)
治療を行う際に、レントゲン撮影は必ず行います。しかし根管治療でCT撮影を行う歯科医院はそれほど多くないのではないでしょうか。
レントゲンは平面画像であるのに対し、CTは立体的な画像が特徴です。CTによる画像は顎の骨や神経の位置などだけでなく、レントゲンではわかりにくい歯根の状態も把握することができます。このCT画像による立体的な画像により、より正確な診断が可能となりました。
根管の形状を把握し、より緻密な根管治療を行うためにも、当院では根管治療を行う際にCT画像を活用しております。
根管治療の流れ
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01
- 診査・診断
- 根管治療の前にはレントゲン・CTを撮影し、口腔内の診査診断を行います。
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02
- 不適合補綴物・う蝕の除去
- 様々な原因で、合わなくなった冠やう蝕部などを除去します。
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03
- 汚染物資の除去・機械的清掃拡大
- 柔軟性の高いニッケルチタンファイルを使用して神経や血管などの感染源を除去します。
除去した後は根管内部を隅々まで洗浄・消毒を行います。
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04
- 根管充填
- 根管内が綺麗になり、歯牙の状態が良くなれば、根管内部にすき間なく薬剤を充填します。
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05
- 支台築造・補綴物装着(セレック・ジルコニアなど)
- 残った歯根部に土台を築造し、クラウン(冠)を装着します。
セレックによる被せ物で美しい仕上がり
根管治療を終えた後は土台を立て、被せ物を被せる工程に進みます。従来の被せ物は印象材を流し込んで歯に当て、固まるまでそのままにして型を取ります。
この方法はどこの歯科医院でも行っていますが、当院ではセレックと呼ばれるCAD/CAMシステムを導入しており、型取りから被せ物の完成までその日に行うことが可能です。まず型取りですが、従来のように印象材を使いません。専用の光学カメラで撮影を行い、即座にスキャニングを完了させます。スキャニングしたデータをコンピュータ上に取り込み、患者様の口腔内にあった色を選定してセラミックブロックを削り出します。できあがった被せ物を装着し、噛み合わせをチェックして治療が完了します。
通常ならば根管治療を終えてから被せ物をセットするまで、1~2週間を要します。これは型取りを行ったあと、技工所に送るために時間がかかってしまうためです。
また技工士の腕により出来上がりに差が出てしまうこともあります。
セレックはこのようなデメリットがなく、短時間で非常に美しい被せ物を作製することが可能であり、患者様に不自由なお時間を感じて頂く必要がありません。
根管治療は精度が重要
当院が力を入れている根管治療についてご紹介いたしました。
根管治療は日常的な治療ですが、再発もしやすい特徴があります。
根管治療を成功させるには、細菌を取り残さない丁寧な治療、そして精度の高い被せ物をセットすることが重要です。
当院ではマイクロスコープ、CT撮影そしてセレックによる質の高い治療を患者様にご提供し、美しく健康な口腔内を手に入れていただけるよう心がけております。